猫2匹を連れて東京からイギリスに移住しました!
こんにちは!今回の投稿では、愛猫2匹を連れて日本からイギリスへ移住した際の各書類の準備についてお届けします。愛猫との海外移住は、飼い主にとって大きな決断です。この記事では、大切な愛猫と一緒にイギリスへ渡るために必要な書類と手続きを、私たちの経験をベースに記録として残したいと思います。
イギリスは狂犬病清浄国であり、動物の輸入には厳しい規制を設けています。そのため、日本から猫を連れて行くには、狂犬病ワクチンの接種やマイクロチップの装着はもちろんのこと、様々な書類の準備が不可欠です。これらの手続きに不備があった場合、最長4か月検疫所に係留されることになりますので、注意してください。
また、私たちのようにフランス経由でイギリスに入国する場合、フランスへのペット持ち込みの要件の確認と書類の準備も必要になります。
この記事では、これらの手続きを項目別に説明し、必要書類の準備、各手続きの流れなど、愛猫とのスムーズな渡航をサポートするための情報を網羅的にまとめておりますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の主な内容:
- イギリス入国時に必要な書類
- フランス一時入国時に必要な書類
- 書類(各証明書や健康診断書)の詳細
- 動物検疫所(最寄りの空港検疫所)への書類提出
- 書類準備開始から出国までのスケジュール ※私たちの経験ベース
イギリス入国時に必要な書類
イギリスにペットを持ち込む際の必要な書類については、イギリス政府のWebsiteを参照しました。
イギリス政府Websiteリンク:https://www.gov.uk/bring-pet-to-great-britain
必要な書類(2024年6月渡航時点)
- マイクロチップの装着証明書
- 狂犬病ワクチンの接種証明書
- 英国ペット健康証明書 / GB Pet Health Certificate
- 非営利目的移動に関する宣言書 / Declaration for the non-commercial movement of animals
※北アイルランドへの入国については手続きが異なるためご注意ください
※5匹以上の頭数や商用目的、貨物でペットを輸送する場合でご自身とペットの到着に5日以上乖離がある場合は追加の手続きが必要です
フランス一時入国時に必要な書類
私たちは、機内にペットを持ち込むためにエールフランス(パリ経由)でイギリスに渡航したため、
フランスへの入国時に必要な書類についても準備をしました。
在日フランス大使館Website:https://jp.ambafrance.org/article791
必要な書類(2024年6月渡航時点)
- マイクロチップの装着証明書
- 狂犬病ワクチンの接種証明書
- 健康証明書(EU指定用紙 – an animal health certificate)
※持ち込みできる頭数は最大で5匹までです
※また、生後16週未満の場合は持ち込みが許可されないようです
必要な書類の詳細
- マイクロチップの装着証明書について
フォーマットについては、かかりつけの獣医さんに確認してみてください。
私たちは英語の証明書フォーマットを自身で作成し、獣医さんに必要事項の記入と署名をいただきました。
証明書に含めた項目
- Microchip Number / マイクロチップの番号
- Type of Animal / 動物の種類
- Gender / 性別
- Breed / 猫種
- Color / 色
- Name of Animal / ペットの名前
- Where is microchip located / マイクロチップの埋め込み場所
- Date of scan / スキャン日
- Name of identifier / スキャンを担当した獣医師
- Address / 動物病院の住所
- Contact / 動物病院の電話番号
- Signature and Seal / 獣医師の名前とハンコ(私たちは動物病院の社印と獣医師のハンコのどちらもいただきました)
もし同様のフォーマットが必要な場合は直接お問い合わせください。
- 狂犬病ワクチンの接種証明書について
同様にフォーマットはかかりつけの獣医さんに確認してください。
証明書に含まれている項目
- Owners Name / オーナー(ご自身)のフルネーム
- Address / オーナーの住所
- Tel / 日本の電話番号
- Type of Animal / 動物の種類
- Name / ペットの名前
- Sex / 性別
- Color / 色
- Date of birth / ペットの誕生日
- Microchip Number / マイクロチップの番号
- Product Name / ワクチンの名称
- Date / 接種日
- Lot No. / ワクチンのロット番号
- Manufacturer / ワクチンの製造会社名
- Country of Vaccination / ワクチン接種国
- Veterinarian / 獣医師名
- Address / 動物病院名と住所
- Tel / 動物病院の電話番号
- Date / 記入日
- Signature / 獣医師サインと押印
また、私たちは念のため、狂犬病接種証明に加えて、念のため3種混合ワクチンの接種証明書についても発行してもらいました。(該当Websiteには記載がないため不要ですが、念のために準備しました)
- 英国ペット健康証明書について
英国政府のWebsiteより最新のFormatがダウンロードできます。
2024年6月時点のフォーマットですと合計9枚あります。
私たちは事前に自分たちで記入できる箇所は記入し、獣医さんに内容確認を依頼しました。
健康証明書の記入箇所について全てを書き出すとかなりの長文になるため、私たち確認に時間を要した項目のみ以下に記載します。
- 1枚目のConsignorは日本の住所を、Consigneeにはイギリス現地での滞在予定住所を記入します
- 狂犬病ワクチンとマイクロチップの番号については、それぞれの証明書と情報が一致していることを確認します
- 7ページのOfficial Veterinarian、Endorsementの署名欄については、空港の動物検疫所でハンコと署名を貰うため、動物病院からのハンコは不要です
- 8枚目のOfficial at point of entry in GBには、イギリス入国時にハンコを貰います
もしご質問などございましたら、私たちの経験ベースで回答すること可能ですのでお問い合わせください。
内容に不備があれば、輸出検査の申請時に、動物検疫所から修正依頼の連絡を貰えるため、輸出検査前に修正することが可能です。
- EU ペット健康証明書について
在日フランス大使館のWebsiteより最新のFormatがダウンロードできます。
2024年6月時点のフォーマットですと合計6枚あります。
英国のフォーマット同様、詳細はここに記載しませんが、ご質問があればご連絡ください。
- 英国のみ:非営利目的移動に関する宣言書
イギリス政府のWebsiteからダウンロード可能です。
これは、イギリスへのペットの持ち込みが販売や譲渡を目的としていないことを宣誓する書類です。
記入内容
- I, the undersignedの下:ご自身のフルネームを記入
- Transponder:マイクロチップの番号を記入
- Animal Health Certificate Number:輸出検査時に検疫所で記入されます
- Place and date:場所と日付を記入(私たちは羽田空港で輸出検査を受けた日に、場所は「Haneda Airport」、日付は「(輸出検査日)」で記入しました)
- 最下部に署名を記入
動物検疫所(最寄りの空港検疫所)への書類提出
各書類の準備が整い、次は渡航前に動物検疫所で輸出検査が必要です。
輸出検査は渡航日ではなく、事前に実施することが可能です。
私たちは、渡航日に猫に余計なストレスをかけないよう、また移動時間を短縮するため、渡航の6日前に羽田空港の動物検疫所で輸出検査を実施しました。
※事前検査は、出発日から10日以内で、現地入国に問題がない期間で実施が可能とのことです。
輸出検査に関しては、動物検疫所のWebsiteにて案内のあるシステムNACCS経由で申請をかけます。
申請手順
- NACCS利用の申し込み
- NACCSシステムで輸出検査の電子申請
- 申請完了後、メールで輸出検査日のやりとり(私たちはこのタイミングで、書類の記入内容で不備があった分について修正の指摘をうけました)
輸出検査当日
- 当日は全ての原本と身分証明書を持参(検査時間は、待ち時間含めて約1時間程度でした)
- 輸出検査では、マイクロチップの番号読み取りを実施、各書類の番号と一致していることが確認されます
- また、各書類に必要事項と記入と検疫所のハンコが押印され、輸出検疫証明書が発行されます
書類準備開始から出国までのスケジュール ※私たちの経験ベース
ざっくり移住確定から出国までのスケジュールをまとめてみました!
- 2月中旬に現地企業から内定
- 3月上旬頃に移住することを決定
- 3月中にかかりつけ獣医に渡航と書類準備の相談、接種日程の決定
- 4月後半に狂犬病ワクチンの接種
- 5月半ばに3種混合ワクチンの接種と健康証明書の記入完了
- 5月後半にNACCSへの輸出検査の申請を実施
- 6月10日に輸出検査を実施
- 6月16日に日本出国、17日にフランス入国、同日にイギリスに入国
私たちの場合の参考例ですが、書類の準備から輸出検査までの期間は、トータルで3-4か月程度かかっていました。
長くなりましたが、日本からイギリスへのペットの持ち込みの流れは以上になります!
実はこの準備を始めてすぐに、ソマリのサーシャの体調を崩し、FIPの疑いがあったため、FIPの治療をしました(日本で投薬を開始、イギリス引越後も投薬を続けて日本の獣医さんとも連携しながら投薬を完了させました)。この話についてはまた別の記事で投稿しようと思います!
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